2012年8月11日土曜日

アン・バランスド

不安は、思いのほか軽く済んでいて。

それだけなら「嬉しいバンザーイ」で終わるけれど。

募る希望が予想以上に沢山あって驚いている。
だけど、それ以上に動揺をしているのは、
周りの人の優しさの止めどなく溢れること。
予測を遥かに越えて、誰かの優しさが私に濯がれること。


私の「しあわせ」を受け止める器の要領は、
自分でも蹴り飛ばしたくなるくらい小さくて。

誰かが向けてくれた真剣なまなざしや、
私の話にただひたすら頷いてくれた時の微風や、
かけてくれた言葉のひとつひとつは、

私の心とは裏腹に、次々と溢れて、溶けていく。


こんな風に贅沢な目眩のような温かさは、
惨いスピードで世界が正の向きに動いていく感覚は、

どうしてこんな時に、
どうしてこんな風に苦しいときになって、
偶然の雲間の光のように巡ってくるのか。

ここまで大きなものを犠牲にしないと見えないのか。

まるで、大きく変わっていくときの不安の反面に、
揺るぎないものを見いだせることを証明されるよう。



こんな幸せなアン・バランスの最中で、
何度も瞬間を切り取っては心に収めて、
時間はもの凄い勢いに乗って、流れていきます。

風に吹かれて、波の寄せ際のごとく、

幾度も削られながら。