それだけなら「嬉しいバンザーイ」で終わるけれど。
募る希望が予想以上に沢山あって驚いている。
だけど、それ以上に動揺をしているのは、
周りの人の優しさの止めどなく溢れること。
予測を遥かに越えて、誰かの優しさが私に濯がれること。
私の「しあわせ」を受け止める器の要領は、
自分でも蹴り飛ばしたくなるくらい小さくて。
誰かが向けてくれた真剣なまなざしや、
私の話にただひたすら頷いてくれた時の微風や、
かけてくれた言葉のひとつひとつは、
私の心とは裏腹に、次々と溢れて、溶けていく。
こんな風に贅沢な目眩のような温かさは、
惨いスピードで世界が正の向きに動いていく感覚は、
どうしてこんな時に、
どうしてこんな風に苦しいときになって、
偶然の雲間の光のように巡ってくるのか。
ここまで大きなものを犠牲にしないと見えないのか。
まるで、大きく変わっていくときの不安の反面に、
揺るぎないものを見いだせることを証明されるよう。
こんな幸せなアン・バランスの最中で、
何度も瞬間を切り取っては心に収めて、
時間はもの凄い勢いに乗って、流れていきます。
風に吹かれて、波の寄せ際のごとく、
幾度も削られながら。