2010年12月16日木曜日

こどもがはたらくこと

児童労働に反対なのは、ちゃんと理由がある。

私が知っている例が極論なのもあるけど、
こどもにとって、悪影響があると思うから。


シエラレオネという国を
高校の時から調べ続けているわけですが、
(ちなみに、この国だけではなくて、
アフリカは児童労働の事例が多い。)

私の直接の関心はシエラレオネの「少年兵」なので、
労働はその副産物という位置づけではあるのだけど、

ものすごい生活を強いられてる。
強いられてるというより、虐げられてるに近い。

労働に関わる理由は十人十色で、
大多数は家計を助けるため。
でも、それと拮抗するのは居場所を求めて、という理由。

両親が居ないから働く。
自分が働かないと、兄弟が学校に行けない。
自分が働かないと両親に虐待される。

労働を過酷と感じる子もいれば、
それが無くては居場所が無い子もいる。

だから、児童労働が「悪」とは言いきれないのは分かる。

しかし労働の場での彼らの扱われかたは、凄まじい。
大人の言うことには絶対服従。
時にはドラッグを打たれて、覚醒状態で従事する。
ミスをすれば殴られ蹴られる。
…こういうことを経験して、心を閉ざしていく子もいる。
犯罪をして生きて行かなくてはいけない子もいる。

そして彼らが大人になって、子供を服従させている。

例が極端かもしれないのはわかっているのだけど、
誇張されているのかもわからないけど、
私はこのことを知ったとき、本当に苦しかった。

彼らは教育を受けられない。
それは労働に従事しているせいと言うよりは、
政治経済や生活のインフラが不安定で、
教育の場(=学校など)が機能していないから。

そうすると、いけないことや危険なことが「わからない」。

文字が読めないから地雷注意の看板に気づけない。
ルールが曖昧だから犯罪の裁き方が定まっていない。
教わらないから避妊できずに子供ができてしまう。

実際に、女の子が望まない妊娠をする可能性も高い。
そして、医療設備が整ってないことなどから、産むしかない。
年齢からすると中学生くらいなので、
自分の発育もままならないままに親になってしまう。


児童労働から話が逸れたけれど、
こういう現状(一部だけだとしても)を知ったとき、
児童労働は許せるか、と言われたら、
もう私は絶対に「はい」とは言えない。
極端な例だとしても、そういう現実がある以上、
私は「よくないこと」としてしか考えられない。

…訴えなくてはいけないのは、
政治経済やインフラの安定の重要性なのかもしれないけど。


アメリカナイズで生じる格差による、
劣等化についても触れたいけど、
それはもう少し煮詰まってからにしますね。

年明けの「シングルマザー」というテーマについても、
少し書きたいのだけど、それはまた今度にしましょう。

「こども、かぞく、おやこ」
これは生涯を通じて問題意識を持ち続けるキーワードになりそう。