2011年1月21日金曜日

多分平気なふりは 人生で割と重要なスキルだと思う
多岐に渉り効果示すので 使用頻度もそれなり

人の多くはその熟練者で 大抵の焦燥は隠せるが
人の多くがその熟練者だ 大概はばれていたりもするが



平気なふりをしてきたつもりで、
違和感を無視し続けてきました。

黙っていれば、
「どうにもならないこと」から、
逃げられると思っていました。


私の耳の違和感には、
きちんと名前がついていました。

突然自分の声のある音だけが変な音になる。
人の声が聞こえにくくなる。
耳栓をしているような感覚。

走ると決まってこうなっていました。
朝練の後の一限はほとんど聞こえていなかった。

過呼吸になる時も理由の大半はこれ。
聞こえない恐怖が呼吸を乱していた。


きっとなんかおかしいんだろうな、
とはいつも思ってはいました。

でも、名前がついたら、
そこを逃げ場にする気がして、
ずっと無視し続けてきたのも然り。

最近になって、
何もしていないときにもなるようになって、
気持ち悪い日々が続いていました。


結果が出るまでの一週間は気が変でした。

目の前の人が淡々と状況を教えてくれて、
参ってしまったのと、安心が一度にやってきて、
なぜか分からないけど、泣いていました。

もう本当に、怖かった。


でも、とりあえずは治さずに、
このままでいることにしました。

本当のことがわかったら、
「平気なふり」しなくても平気になりました。


今は日常のほとんどは聞こえます。
完全に聞こえないということはなくて、
これからもそれはないみたいです。


風が花を揺らすときの音、
コンロをつける音、
締めの甘い蛇口から滴る水滴の音、

誰かの呼吸、
誰かの嗚咽、
誰かの微笑み、
嬉しそうな、泣く寸前の、熱のこもった声。

音が聞こえることは、幸せです。


もう、たくさん泣いたので、
私にしか聞こえない音を集めていきます。

ほとんど変わっていないので、
これからもよろしくお願いします。

えへ。