シロツメクサは、風に揺れる。
純粋無垢に寄り添っているんだと思ってた。
4人なら、きっと楽しくやっていける。
最近、割と本気でそう思ってる。
夢の予定を並べて、
ああでもない、こうでもないと言いながら、
毎日をひたすらつないでいる。
集まれば、シロツメクサ。
幸せの象徴だね、きっと。
そして気づいてしまった。
「みんな片想い」ということ。
シロツメクサの一片ずつは、ハートの形。
4人で見る朝日も、夕陽も、海も、星も、
隣に居てほしい人がそれぞれ違うのかな。
でも4人で見る全ては、別の誰かと見ても、
こんなに切なく綺麗に思えないでしょう。
自分のことじゃ、
こんな風にノスタルジーになれない。
だけど、君のその話聞いてしまったら、
私はその先にある物語に心がつぶされそうになる。
ただ黙って、見守るだけ。
知らないふりして、笑うだけ。
君の知らない時間を、私はずっと見てきた。
人の未来が見えるって、こんなに苦しいのか。
それでも、つなぎたい。
「今」が途切れないように、つなぎたい。
作り笑顔でも、嘘で固めた優しさでもいい。
思い出したときに、
楽しそうにしている私達がいい。
その物語の終わりがどうなっても、支えになる様に。
シロツメクサは、風に揺れる、揺れる。