2012年2月17日金曜日

冩眞

誰々が撮る写真が好きだとか、
あんな風に自分は撮れない、とか。

そういう会話がそれとなく転がることは、
特別でないと言うか、よくあると思うのですが、

写真には、その人の見ている世界が、
如実に反映すると思っています。

多分言葉にすると胡散臭いような、
本当に単純なことなんですけど、

弾んだ気分のときに撮る写真は彩度が上がり、
澄んだ気分でシャッターを切れば明度が上がる。

例えは色々あるでしょうけれど、
そういうものだと思っています。

私が撮る写真は比較的、彩度も明度も低いです。
だけどわざとそういう作風にしているとかではなくて、
勝手にそういう感じになるんです。

そして、自分が見ている世界の色とよく似ている。
心の動きともよくリンクしている。



私が「好きだな」と思う写真は、
彩度が安定した、明度が高めの作風。
色相は、寒色、というか澄んだ色のもの。
ピントの合わせ方も、好みがあったり。


だけど自分には撮れないんです。
そういう風には世界が見えていないから。


この人が撮る写真好きだな、というのは限りなく、
この人が見ている世界は素敵だな、に近い気がする。
時としてこの人と一緒に居たらこの世界が見えるかな、
とまで墜ちていくこともあるのかもしれません。

逆に、どんなに引力を感じても、
撮る写真が好きになれないと、だめだと思うこともある。
(つまり、個人的には結構重要なことです。)


実際に写真の趣味があう二人(恋人でも、友達でも)は、
わりと長くその関係が続くと思うのですが。


こんな本音を言っても仕方ないんですけどね。