2012年10月15日月曜日

季節の間に、

秋は「落ちる」様にやってくる。

夏の名残と、冬の空気を纏って、
複雑に織りなされる季節は、
なんとも言えない切なさを孕んで迫ってくる。

私は複雑なものが苦手なので、
秋と言うのは、感覚的には美しいと思うし、
部分的には大好きだけれども、
どうしても、全てを愛おしく思う事は、できない。

お休みだったので、15キロくらい、ぽたりんぐ。
たどり着いた先は、井上靖「氷壁」の舞台。

ゴゼンタチバナのバッチをなんとなく買いました。
マフラーに付けた後、カメラの端に付けなおしました。

散策して、雄大な山を眺めながら、
お昼ご飯(笑)をもぐもぐ。
ちなみにこちらはスーパーもコンビニも無いので、
チョコレートは、取り寄せて食べています。

これは近所から見える景色です。
こんな素敵な山肌の見える場所があったことを、
私は昨日やっと知りました。

帰り際においしいアップルパイを買って、
温泉に寄って、ぽかぽかした所で昼寝。

一旦帰ってからもう一度散歩に出て、
川岸で本を読んでいたら、手が冷たくなっていて。
最近は、夕方を過ぎると、一気に冬になります。


暗がりの中、林を抜けると同時に、
やっぱり電波は無くなって、
ムーンリバーを歌いながら帰りました。



時間は、季節と同じ様に、
落ちる様に、滝の様に、流れていきます。

もう二度と巻き戻らないことを、
かつて以上に強く意識させられて、
瞬きの隙さえも、本当に惜しくてたまらなくて。

季節の間に、消えそうになりながら、それを望みながら、
私はもう少し、ここにいようと思います。