秋は「落ちる」様にやってくる。
複雑に織りなされる季節は、
なんとも言えない切なさを孕んで迫ってくる。
私は複雑なものが苦手なので、
秋と言うのは、感覚的には美しいと思うし、
部分的には大好きだけれども、
どうしても、全てを愛おしく思う事は、できない。
お休みだったので、15キロくらい、ぽたりんぐ。
たどり着いた先は、井上靖「氷壁」の舞台。
ゴゼンタチバナのバッチをなんとなく買いました。
マフラーに付けた後、カメラの端に付けなおしました。
散策して、雄大な山を眺めながら、
お昼ご飯(笑)をもぐもぐ。
ちなみにこちらはスーパーもコンビニも無いので、
チョコレートは、取り寄せて食べています。
これは近所から見える景色です。
こんな素敵な山肌の見える場所があったことを、
私は昨日やっと知りました。
帰り際においしいアップルパイを買って、
温泉に寄って、ぽかぽかした所で昼寝。
一旦帰ってからもう一度散歩に出て、
川岸で本を読んでいたら、手が冷たくなっていて。
最近は、夕方を過ぎると、一気に冬になります。
暗がりの中、林を抜けると同時に、
やっぱり電波は無くなって、
ムーンリバーを歌いながら帰りました。
時間は、季節と同じ様に、
落ちる様に、滝の様に、流れていきます。
もう二度と巻き戻らないことを、
かつて以上に強く意識させられて、
瞬きの隙さえも、本当に惜しくてたまらなくて。
季節の間に、消えそうになりながら、それを望みながら、
私はもう少し、ここにいようと思います。