六本木で開催中のミュシャ展へ。

肖像画家としてキャリアをスタートしているので、
序盤には肖像画が展示されているのですが、
そこからポスターに切り替わった時の適応力が凄い。
広告を手がけてからのミュシャの作品は大きい!
そして、カラフルなのに統一感があって、
全体に隙がないのにのびのびしている…。
普段はナチュラルメイクの子が、
何倍も時間かけてフルメイクしたらそれも凄い綺麗だった、
みたいなくだらない例えで頭がいっぱいになりました。
もしくは、自分の歌いたい曲とCMで売れる曲の、
区別をつけながら活躍している歌い手の方とか。
あくまで個人の感想ですが、
広告に相応しい美術、ということに関して
ずば抜けた才能のあった人なのでは…。
実際に「大衆に向けた芸術にこだわっている」
というような趣旨の発言をしていたという記述がありました。
一方で、宗教観や信仰について、
独自のかつ揺るぎない視点があるようでした。
写真、リトグラフ、油彩、ステンドグラス、彫刻…。
あらゆるものに手を出してそれが後世に残ると言うのは、
いかにその才能が多岐に渡っていたかの証明ですね。
あっぱれ。
同時にもう一つ、
才能を見いだす人の大切さについても痛感。
「出会い」によって歴史に名を刻んだ人のような気がして。
(こういうこと↑を思って書くのは、
今の生活が就活に感化されているのが露呈して
“イタい”というのは分かっているのだけど…。)
ミュシャの活躍は、フランス女優の、
サラ・ベルナール↓の存在が大きく関わっているそう。

同じ時代を生きた数多の画家のうち、
大きく飛躍した活躍をなしえたのは、
サラ・ベルナールからの賛美があったからこそだと思うと、
才能がある人の存在よりも、
才能を見いだす人の存在が大事なのね、とか思っちゃう。
とにかくよく考えさせられる展示でした。
まだ先週末に始まったので若干混んでいましたが、
商業的な匂いのする展示で、面白いですし、
作品そのものも存在感のある素晴らしいものです。
(偉そうに。)
今ちょうど、このミュシャの他にも、
竹橋にフランシス・ベーコンが、
渋谷にルーベンスが、
上野にラファエロが、きています。
いつ行くの?
今でs…