2010年4月1日木曜日

小学生に教える“ジレンマ”

塾で教える内容は、小学生にどう教えるかを考えるためにも、
時間がある限り一度解いてから生徒に解かせています。

今日も履修を組み、小学4年生向けのテキストの読解問題を解きました。
ここに概要書きたいんだけど、完全な引用じゃなければ大丈夫よね…?
ま、何を言われようと、とりあえず書きますけど。



ある家に、金魚蜂に住む、「おさかな」の“おくさん”がいて、
同じ家には「ねこ」も一緒に住んでいた、と。

“おくさん”には“だんなさん”がいるんだけど、
やんちゃみたいで、飛び跳ねて金魚蜂の外へ出てしまったとか。

その事態に“おくさん”は困って、仲良しの「ねこ」に助けを請う。
「ねこ」はSOSに気付いて、すぐに“だんなさん”を見つける。
「ねこ」は大丈夫か、と“だんなさん”を自分の鼻でつついた。

…すると、「ねこ」のおなかがもぞもぞして、よだれが出てきた。

“おくさん”は「ねこ」の異変に気付いて金魚蜂に体当たり。
その音をきいた「ねこ」は自分の本能が統制されなかったことに気付く。

“だんなさん”は目の前に苦しそうに横たわっている。
でも、このまま「ねこ」が励まそうとしても、
励まそうとしている自分と違う自分が現れてしまう

全てを悟り、耐えられなくなった「ねこ」はその場からダッシュで逃げた。

夜、そろりと帰ってきた「ねこ」は金魚蜂に“ふうふ”がいることに安心する。

でも、自分が自分でいられなくなることを知ってしまった辛さは癒えずに、
満月の夜、ひとりぼっちで家を出て行ってしまいましたとさ。




―とまあ、こんな感じの流れなんですけど、
この話を4年生に読ませて、どのくらい理解できるものなのか。

この話が採用されているテキストって一応、受験用のもので、
求められているのは、解くことなんだけど、話が結構深くって、
普通に読んだほうが面白いよこれ、ってなることが多い。
((ていうか、面白いんじゃなくって、想像力がつくねえ!ってのが結構ある。

するとやっぱり、物語を音(声)にして伝えられたらいいな、と思う。
…朗読ボランティアとかやりたいなあ。
最近、表現するって言うと「読む」っていうのしか浮かばない。笑


ジレンマ、この苦味を伴った大人の感情が伝わるかな…。