今日“も”バイトでせっせと塾講師。
11時から23時まで、働きます、働きますとも。
そんな中で、「大切なことを選ぶ」という場面がありました。
正直、どう考えてあげたら良いかわからなかったので、書きます。
中学受験を控えている、ある生徒が言いました。
『先生、これ言ったら怒るかもしれないけどね…』
「なに?」
『…怒るかもしれないけどね、てか絶対怒ると思うけどね、、、』
「そうやってグダグダされるほうがむかつくから言え!」
『…あのね、模試受けないかも。』
確かにその生徒は今月半ばに模試を控えています。
私は理由を聞きました。
『野球でね、今日の試合勝ったから、模試の日も試合があるんだ。』
「ほう。」
『でね、10人いないと試合ができなくって…。』
その子は今日も野球の試合の後に急いで授業に来てくれて、
勉強もスポーツも頑張っているいい子です。
彼の一言一言を聞いて、私は即座にこう言いました。
「それは、試合でしょう。」
でも言った後に思いました。
個人としてはそれで良くても、“講師”としてはどうなんだ…?、と。
最終的には親御さんの判断に任せるように言いましたが、
本音を言えば、私は、試合に行って欲しいと思っています。
それは、自分自身のこんな経験も基になっています。
中学二年になる春、私は部活が忙しくなる傍ら、ちょっと芸能活動をしていて、
その時期に大手企業のCMオーディションに合格しました。
CMとDMに出れるということで、結構ステップアップになりそうだったのですが、
撮影の日程が、部活の練習試合と被ってしまったんです。
二年の春なんて、練習試合ですら活躍できなかったレベルなのに、
私はものすごくなやんだ結果、出れるかもわからない練習試合に行きました。
結局試合には出れたかわからないくらい印象が無いんですが、
あのとき私は多分「たいせつなこと」を選べた自身があります。
今となってはそれ原因で、芸能活動からは一切遠のいたし、
ちょっと残念なことをしたかなあ、とは思いますが、
それ以上に楽しくて成長する日々を送ってきたと思います。
正しいか、正しくないかはわからないことが多いけど、
大切か、大切じゃないか。それくらいは自分で判断できる人でありたい。
そしてそれを人にも伝播させるひとでありたい。
結局その生徒が何を選ぶかはわかりません。
でも私は、たいせつなことを選んでくれると信じています。