2011年4月14日木曜日

二度目の初めて

私の講師としての人生を、
大きく変えてくれた生徒というのがいます。

その出会いは、人としての人生も変えてくれました。

彼女は、受験合格を機に卒塾したのですが、
この度もう一度、より高いレベルを目指すために、
戻ってきてくれることになりました。

私が彼女のおかげで人生変わったと思える出来事は、
彼女の卒塾間際に起こったことで、
いつか何かの形で恩返しを、と思っていました。
今日からまた関わっていくことができるので、
本当の意味で「彼女の為になること」をしたいです。



その出来事に出会った日、確か文字にしたはずだと思い、
過去の記事を遡ってみると、ありました。


2010年2月26日のことです。


そんな今日26日、
去年の私は人生で一番疲れた日だった気がします。

第一志望と第二志望の合否発表の日。
PCの前でガタガタ震えながら、
発表後30分以上何もできなかったのを覚えています。

結果は第一・二志望の順に「補欠」「不合格」

未だに「あれでよかったのか」と思う日もあります。

そして毎年変わらないこの受験日程で、
今年も知り合いが何人か合格を決めたことがわかっても、
素直に「おめでとう」が言えない自分がもどかしいです。

子供っぽいと思いますが、こればっかりは。
あれだけ一生懸命になれたことですから、
きっとこの悔しさとは、一生一緒に生きていきます。

しかも今日、私は第一志望の学校でボランティアしていて、
運命のめぐり合わせを強く(勝手に)感じました。


去年の今日は、今の私の姿を想像できたわけも無くて。
…正直自分がもう一年頑張って、
第一志望だった学校に行くビジョンがあったと思います。

「こんな状態で迎えたくなかった」、そう思う自分が
まだどこかでうじうじしていたところに、


自分の生徒が「第一志望合格」を持ってきてくれました。

これもまた価値ある素敵な運命のめぐり合わせで、
私は「今日」と言う日に「おめでとう」「やったー」!と
心から嬉しさを謳うことができました。


“これでよかったんだ”
そう思える日が来るとは思っていたけど、
本当にきてくれたことはとても嬉しい。

ただ、厳密には“これもよかったんだ”ですね。


私は来年度も受験生を5名ほど担当します。
自分に何がしてあげられるか、日々模索の日々であるだろうし、
きっと辛くて泣いてしまう日もあると思います。

でも、こうして自分の苦い思いを払拭できるくらいの感動が、
待っていてくれるなら、
私は“アシスター”として彼らと一緒に走り続けたいと思います。


それでもやはり、自分のいけなかった学校に受かった人には
(申し訳ないけど)「学校テロに遭え!」とか「竜巻でなくなれ!」
とか心の中で必死に願っています。笑

悔しいし、悲しいし、思い出したくも無いです。
でも、私には違った場面で感動できるし戦える。
そういうことが分かって成長できた気がします。


2月26日、あの日から1年。
こんなに素敵な「合格」を手に入れられるとは。



超要約すると、
自分の大学受験の“不”合格発表のちょうど1年後に、
2人の生徒が第一志望の高校に合格してくれて、
自分の中にしぶとく残っていた迷いみたいなものが、
やっと消えた、という印象的な出来事があったんです。


その生徒のうちの1人が、今日戻ってきてくれた彼女です。

痛みを知っていて、強い信念を持ち続けることのできる、
容姿も、思考も、振る舞いも美しい子なんです。

ちなみにこれは結果でしかありませんが、
一緒に勉強した科目は入試で満点を取ってくれました。
寡黙に高みを目指す凛とした姿勢がまた、綺麗で。


もちろん、全ての生徒との出会いに感謝をしていますし、
ひとりひとりの良い所を100個ずつくらいは言えます。

だけど、一年目にとても大きなことを教えてくれた人が、
もう一度私に出会いにきてくれたというのは、
ただ「嬉しい」とかじゃ言い表せません。


二度目の「初めて」を、心から、丁寧に。