2014年9月5日金曜日

紫蘇とお酢

昔から、手首の節のある女の人がとても好きだった。
華奢な手首は、魅力的に見える。

無理なダイエットをしても、
手首の節だけは思い通りにならなくて、
指と爪の形と手首の節は、コンプレックスだった。

だけど不思議なことに、働き始めてから体つきが変わってきた。
食べ物の趣向も変わってきてしまった。
紫蘇とお酢を美味しいと思った日、
ああ本当に変わっちゃったんだなと思った。

外から見たら変わってないのかもしれないけど、
私の中では違和感に似た様な様変わりが起こってる。


中身もそう。
本を、前ほどには読まなくなった。
映画をあんまり見なくなった。
かといって、何か新しいことをしているわけでもない。

別に悪いことじゃないと思う。
現に、別に今の生活にも不満があんまりない。

だけど、
電車の窓からふと見えた広告のコピーに
心情を代弁されるようでどうするんだろう。

どこに向かってるんだろうね。


ここまで変化に揺れてもまだ、手首の節は曖昧な形のままで、
あくまでも、憧れは憧れのまま。